☆銀しゃ~りんです。☆

果てしないたわごとをつらつらと

【御神木はまた廻り】

よく晴れた日の午後。
二階の窓から見下ろす景色はいつものように穏やかで、それでいて騒がしかった。
丁度自宅の二階の窓と同じ高さにあるように見える、街の向こうの丘の上の木の下に誰かいるような気がした。
なぜか気になった僕は、天気もよかったので、丘まで散歩でもしようと思い急いで支度をした。

「バウワウ!」

「おう!お前も連れていくから心配すんな♪」

愛犬のセントバーナード、ヨハンと一緒に家をでた。
途中、活気づいてきた街の惣菜やさんで、丘の上で食べるものを調達してくてくてくてく軽快に丘を目指す。

以前じいちゃんに聞いたんだが、丘の上の木は、この街を何百年も見守ってきた御神木らしく、その佇まいは凛々しく、優しく、寛大であった。

陽が傾き、街がオレンジに染まる頃、丘の御神木の下に到着した。

オレンジに染まる街を一望しつつ、惣菜屋で買ったコロッケをほうばる。

「やっぱ、揚げたてのがうまいよな〜…ほれ、ヨハン。」

と、夕陽と同じように半分になったコロッケをヨハンに上げようと思い、放った。

『おじさん、これ僕にちょうだい?』

「わー!?びっくりしたー…坊主、コロッケあげるからもう帰りな?陽が沈んじまったら、道わからなくなるぞ?」

突然現れた、小学生くらいの少年がコロッケをキャッチしたのだ。
コロッケを食いっぱぐれたヨハンはしぶしぶと歩きだし、少し離れた場所でふて寝した。

「ヨハン、まだあるよ。しかし、坊主はいつからいたんだい?」

『僕はずっとここにいるよ。』

「そっか、気が付かなかったなぁ〜…しかしここからの景色は綺麗だな。」

「くぅーん」

『うん、ここからの景色好き。』

「街が発展して、景色も変わってきてるけどね。おじさんもここからの景色が好きなんだ。」

「バウワウ!」

「くぅーん」

「おや?坊主も犬飼ってるのかい?名前はなんて言うんだ?」

『おいで!ヨハン!』

「!?」

「バウワウ!」

「キャンキャン!」

「なんだ?珍しいなー!同じ名前か?」

『みたいだね!』

少年が飼っている子犬ヨハンと、自分のヨハンも何故か驚いているかのように見えた。

「あ、そうだ!昼頃にもこの丘にいたかい?丁度あっちに見える僕の家から、この丘に人影が見えた気がしたんだ。」

『そうだね。僕は今も昔も未来も変わらずここにいたよ。』

「ん?」

「こんばんは…、先客さん。」

少年と話をしていると、白髪混じりのおじいさんが話し掛けてきた。

「こんばんは、今日はいい天気ですね?」

「そうですねー、年はとっても通いたい場所なのでね、天気のいい日はこうして、丘に登るようにしているんです。おや?、ヨハンおいで!」

「へ!?」

「バウワウ!」

「キャンキャン!」

「わっはっは!このこ達ヨハンって言うのかい?昔飼ってた犬がヨハンって言ってね、似てる気がして呼んでみたんじゃ。」

「はー………今日はなんだか不思議な日だな…」

『おじいさん、今日は何の日か知ってる?』

「ん?今日は…んー…何の日だろう?おじいさん知ってますか?」

「うむ、知っておるよ。」
「あら?僕だけか…なんだろう?教えて?」

『その前に…』

「ん?…うっ…痛い!…イタタ…」

ヒューン…ブツ…

ザー…

少年の目を見た瞬間激しい頭痛にみまわれ、頭が真っ白になった。

「あなたー!目を覚まして!」

「お父さん!お父さん!」
「ご家族の方はこちらでお待ち下さい。手は尽くします!」

(あれ?ここ病院?あなた…お父さんって…僕のことか?)

「聞こえますか?聞こえたら軽く頷いてください!」
辛うじて動かせる範囲で、僕は頷いた。

「今は、混乱してるでしょうけど、あなたは倒れて救急車で運ばれて来たんです!今から緊急手術をします!いいですか、絶対生きる意志をもってください!」

(生きる意志っつっても……うー…意識が…)

医者様の言葉ひとつひとつに、軽く頷いて僕は意識が遠くなり寝てしまった。

ヒューン…ブツ…

ザーザー…

目が覚めると、さっきの少年とおじいさんが僕の顔を見て泣いていた。

『おじさん。今日はね、おじさんの命日なんだ。』

「へ?」

『僕たちは、幾年月をこの御神木に重ねて生きてきたんだ。それももうおしまい。』

「ちょっとまて!俺はまだ結婚もしてないし……まだ……」

『…結婚もしてるし、おじさんは幸せな晩年を過ごしているよ。』

「いい、人生じゃった。」
「まて!まて!…僕は…」
『また、会おうね。』

ヒューン………ブツ

ザー…

ガバッ!

「うわー!!…はぁはぁはぁ…ここは…」

「あなたー!目が覚めたのね!早くお医者様よばなきゃ!」

「…僕は……誰だ…」

「…あ…なた…」

「教えてくれ!僕は何歳で誰なんだ!…そして君は…」

病室の窓からは、丘の上の御神木が見えていた。

街の中心にある御神木を僕は見ていた。

丘の上には人影があって僕は無性に気になった……

 

おしまい

【サクラの下には何がある】


季節は春。
だが、まだ肌寒い春。
テレビからは桜の開花や、お花見の情報が流れてきている。
私が住んでいる街からほど近い位置に桜の名所があるのだが、先日行った時にはまだ蕾だった。
こちらではまだまだ残雪があり、寒さに暖を取る日々が続いていた。

数日後、私は夢を見た。

〜おい!佐吉!おまえに頼みがある〜

〜あんた、誰だ?〜

〜いいから、聞けってんだ!〜

〜しょうがねぇーな…なんだってんだ?〜

〜おまえんちからほど近い所に桜の木があるな?あそこに俺がいる、助けてくんねーか?〜

〜なんだか穏やかじゃねーな?わかった!で、どうしたらいいんだ?〜

〜来ればわかる。じゃ、頼んだぞ!〜

〜おい!まて!こっちにも準備ってもんが!………

って所で、目が覚めた。

(夢か、いったいなんだったんだ?夢とは言え気になるな…)

妙に気になり、私は桜の名所を見に行った。

するとそこには、無数の穴が掘られていた。

(…こりゃー…イタズラか?誰がやったんだか…)

そこで、私は穴を埋める事にした。家にいったん引き返し、スコップを持って桜の木の所に行ってみると、見知らぬ男性が、手で穴を埋めていた。

佐吉「どこの何方か知りませんが、ありがとう。私も手伝います」

男「…こんなイタズラして、ひどいですね。見てられませんでした。援軍助かります」

二人で無数の穴を埋め終わる頃にはすっかり日が暮れていた。

佐吉「変な事を聞くが、夢に出てきた男じゃーないよね?」

男「へ?」

佐吉「いや、先日夢にぶっきらぼうな男がでてきて、ここの桜の木に来ればわかるから、助けちゃくんねーかい?と言われて来てみたら、この様だったんでね、あんたがその男かと思ったんです」

不思議そうな顔をしていた男性が、はっと何かに気がついて笑いだした。

佐吉「そりゃーおかしいですわな、すまんね変な事聞いて」

男性「いえいえ、あなたの夢に笑ったんじゃないんです」

そう男性は言うと、桜の木を見てポツリと呟きだした。

男性「私はね、去年もこの桜を見に来たんです。長年生きてきましたが、こんな見事な桜はないと思い、また来年も来ようと、そう思ってました」

佐吉「…それの何がおかしかったんです?」

男性「実はね、去年一緒に見に来た父もこの桜を気に入りましてね、親孝行も兼ねてまた来ようと約束していたんですが、先日倒れて…」

佐吉「それは…」

男性「その父というのがぶっきらぼうな物言いをする人でね、もしかしたらあなたに助けを求めたのも父じゃないかと思い、そこまで桜が気に入ったのかと思ったら妙におかしくなってね」

佐吉「そうなんかい…そこまで気に入ってもらえたら桜も喜んで花を咲かせるだろうねー」

男性「ええ。倒れた父も早く回復して、桜を見にこれたらいいんですが」

佐吉「そうですね、あ!そうだ、ここの桜の花弁を去年押し花にして飾ってあるんだが、よかったら持ってってくんな?」

男性「それは、ありがたい!父も喜ぶでしょう。花弁みて、見事な桜をまた見たい!と気をしっかりもってくれれば…」

佐吉「また、来てやってください」

男性「はい、ではまた」
そう言い残し、男性は帰っていった。
なんだが清々しい気分になった私は、一人まだ蕾の桜の木下で、酒を飲んだ。

(お前さんを見に来る人、みんな楽しみにしてるぞ!また元気に花を咲かせておくれ)

そう思い、うとうととしてしまった。

〜おい!佐吉!〜

〜あ、花弁は届いたか?〜

〜なーに言ってやがる、それより今日はすまねーな。助かったよ〜

〜ん?いいんだ、また桜見に来てくんな〜

〜ん?おめぇさん、何か勘違いしてねーか?〜

〜勘違い?あんた、今日来た親思いの男の父親じゃねーんかい?〜

〜…はぁ、やっぱ勘違いしてやがる!〜

〜あれ?違うんかい?じゃーあんた、何物だい?〜

〜おめぇさんの下に埋まってるもんだ〜

〜へ?ぎゃーーー………〜


(また、夢…か、しかし下って洒落になんねーな…)
と、寒さと夢にびっくりし飛び起きた。
目の前には、スコップを持った男が立っていた。

佐吉「誰だ!」

男「ひぃー!ごめんなさい!」

佐吉「おめぇか!昨日の穴やったのは!今日も堀りに来たのか!」

男「なんまんだー…なんまんだー…」

佐吉「お経唱える馬鹿があるか!生きとるわい!」

男「…はぁ…よかった」

佐吉「よくねー!何が目的だ!」

男「この丘に埋蔵金が埋まってるって話を聞いて堀に来てるんですが、一向にでなくてね」

佐吉「ねーよ!そんなもん!誰に担がれた!」

男「…夢を見たんです、あの桜の木下に埋蔵金隠したんだが、それ全部やるから掘っちゃーくんねーかい?って」

佐吉「…夢で夢見たんか」
男「…桜の下には…なんて話も聞くんで、あんたがいたときは何かの祟りかと…」

佐吉「しっかし…まぁ、これにこりたらもう来るなよ!埋蔵金なんてねーんだから。」

男「へぇ…」

(ったく…しかし同じような物言いだったな…また夢に出てくるだろうか?)

不思議な感じがして、家路を急ぎ、着いた頃疲れはて寝てしまった。

 

〜おい!佐吉!〜

〜また、おめぇか!ったく、馬鹿担ぎやがって!〜

〜ん?まーたなんか勘違いしてやがるな?〜

〜勘違い?おめぇさん、埋蔵金がどうのこうので馬鹿担いだんじゃねーんかい?〜

埋蔵金ってなんの事だか知らんが、自分で担いだんなら、助けなんて求めねーだろう〜

〜…そりゃそうか…じゃーいったい…〜

〜それより、代々伝わる桜が助かった、例を言うありがとう〜

〜しかし埋蔵金だなんて…まぁ、いいか?それよりしっかり花咲かせてな〜

〜あぁ…わかった、代々伝わるこの灰で見事に花を咲かせようじゃないか!〜

〜灰…〜

〜あ!埋蔵金!隣の偏屈じじいかもしんねーな!〜

〜へ?〜

〜以前、俺がふとした弾みで、囲炉裏の灰を桜の木にぶちまけてしまってな、そしたら桜は咲くわ、灰から砂金はでるわで大変だった時があるんだよ〜

〜……〜

〜そん時に隣の偏屈じじいが真似して灰をぶちまけたら、木に火が燃え移って大変だったんだ〜

〜あの畑か…〜

〜そう、桜はなくなったが、土壌は良くなってな、あの土地は元々俺のだったから、そのまま畑にして暮らしたんだ〜

〜偏屈じじいは?〜

〜火に巻き込まれて大火傷、一命はとりとめたが、村にはいられなくなってどっかいっちまいやがった〜

〜なるほどね、まさかそんな流れがあったとはねー〜

〜あぁ、俺の話は一部改善されて昔話として語られているらしいな〜

〜あ!あんたもしかして、花さ…………〜

 

(夢か。なんだか…)

不思議な夢を見続け、丸2日ほど寝ていたらしい。
その数日後、一通の手紙が届いた。

あの、男性からだった。

[先日は、桜の押し花をありがとうございました、あれをもらって以来父の体調がすこぶるよくなり、また今年も桜が見に行けそうです。満開の頃、改めてお礼に伺います。]

(よかった、よかった)

その手紙を握りしめ、桜を見に行った、私が寝ていた2日は天気がよく暖かかったらしく、桜が咲き始めていた。

(よし、さて今日も仕事するか)

私の仕事は、桜の木から見下ろした所にある川で砂金を取る事だった。

 

【その先に】

空を眺めて見た。
雲ひとつない晴天だと思ったんだ。
ビルの谷間を抜けて辺りが見回せる橋の上に辿り着いた。
川の向こう、ビルの隙間の向こう、晴天の向こうにはどす黒い雲が広がっていた。
どす黒い雲の塊は僕が住む町へと向かって来てるようだった。

僕「ひと雨くるかな…」

ぽつりとこぼした一言が連れて来たかのように、晴天だと思っていた空が急に薄暗く感じた。
そしてまた一言またこぼす。

僕「きやがった…」

それを合図にしたかのように、目の前でバケツをひっくり返したような雨が降り出した。

僕はその雨に舌打ちをしながら、見知らぬ喫茶店へと入る。

店主「いらっしゃい、降り始めましたね」

僕「急に来ましたね、まいったなー」

店主「雨はお嫌いですか?」

僕「へ?いやー、やはりスカッと晴れてる方が気持ちがいいでしょう?」

店主「それもそうですね」

微笑みながら店主は頼んでもいないのにホットコーヒーを差し出した。
雨はお嫌いですか?なんて質問をなんでしたんだろう?と思いながら、僕は出されたコーヒーを飲んだ。


僕「マスターは雨好きですか?」

店主「そうですねー…雨は月では降らないですよね」

僕「…は、はぁ」

店主「いやね、月で将来人類が住むようになったとして、やはり水は必要ですよね?」

僕「そう?ですね…」

店主「仮に月に人工的に地球のような建物をつくるとして、海まではいかなくても水辺というものはつくると思うんです」

僕「海水浴のような雰囲気のプールですかね?」

店主「えー、そうですね。日本人なら庭作りに池をつくったりすると思うんですよ。そこでね、まぁ大量の地下水脈のようなものをつくって、地中と地表の人工的な川や海のようなものをつくり、浄化するシステムで水を循環させれば、水の問題は解消出来るのかもしれません」

僕「はい」

店主「そこでです、雨は必要ありますか?」

僕「浄化するシステムで全て補えるのであれば、必要ないですね?面倒だし」

店主「それが、問題です!」

僕「ん?浄化システムがですか?」

店主「いや、違います。それは優秀な人がなんとかしてくれるでしょう」

僕「はぁ…はて…」

店主「情緒ですよ。どしゃ降り、霧雨、みぞれ雨…」

僕「人工的に作ればいいじゃないですか?」

店主「雨は必要でしょう」

僕「皆が皆情緒を好む訳じゃないですからね。やっぱ面倒だし」

店主「…恵みの雨、涙雨、雪もそうです!ホワイトクリスマス…」

僕「マスター…雨好きなんですね」

店主「雨は面倒です」

僕「え」

店主「情緒ですよ。情緒」
僕「矛盾…」

店主「承知の上です。それでもやはり、情緒ある風景に雨や雪はつきものです」

僕「…雨や雪ねぇ〜」

店主「何事もホドホドが一番ですけどね」

僕「月に住むようになったら、雨、雪降らしまーす!って商売が成り立つかもしれませんね」

店主「…味気ない」

僕「人工的に作れるんであれば好きなタイミングで雨や雪が降らせる商売が成り立つでしょう?」

店主「情緒ですよ」

僕「…人工的では?」

店主「ツクリだせない情緒です」

僕「…」

店主「要は、ランダム性ですね」

僕「面倒…ですよね?」

店主「なんだ、今日雨か面倒だなぁー!なんて喜びもまた情緒です」

僕「…面倒だなぁー」

店主「ランダム性が出る事により生まれる情緒もあります」

僕「当り外れがあるんですね」

店主「外れがあるからこその当りです」

僕「僕はずっと当たっててほしいけどね」

店主「何が当りかわからなくなりますよ」

僕「そんなもんですかね?」

店主「ええ、いい事ばかりだといい事の中の悪い部分ってのは知らず知らずに見つけてしまうものです」

僕「だったら初めから悪い部分を作ってしまおうと?」

店主「情緒ですよ」

僕「情緒ねえー」

店主「雨が上がったようですよ?」

そう言ってマスターは窓の外に目をやった。

僕「本当だ、あ」

店主「あ」

僕、店主「……」

窓から見える街並み、ビルの隙間から虹が見えた。

コーヒーを飲み干して僕は店を出た。
帰路につく前に店名を見た。

“Singin' In The Rain”
僕「情緒ねー」

 

【思ひ】【掟】

【思ひ】
色々思う所のある方が多いようで。

冬がようやく終わりを迎え、春が目覚め始める。

春といううわついた気分に中毒られて、心狂わす人も多いかと思う。

花が咲き誇り、動物達も目を覚まし、山や海が動きだす。

街角にある桜の木

あれはもう長いことこの街にある。樹齢何百年の代物だと思う。
得てして、そういった長老木には不思議な体験談があるものだ。
しかしながら、そういった体験に私はあったことがない。
ないのでなんとも言えないが、不思議な感じなんだろうなぁ。

不思議な感じとは何か…

きっとうわついた己の心が作り出す幻なのかもしれない。幻か真か…それはただただ己のみぞ知る所。
長老木は今も静かに風に揺らめいてざわついている。
木の根本にふと目をやると、一組の老夫婦が木を眺めていた。
何か、思い出の木なのか、どうかは知るよしもなく、老夫婦は木を眺めていた。
そこに幼稚園くらい一人の少年が老夫婦に声をかける。
お孫さんなのだろうか?一言、二言言葉を交した少年と老夫婦は木に何か言葉をかけ、手を繋いでその場を去っていった。
私はその木が気になり、車を降りて、根本まで向かって歩いて行った。
木には特に変わった様子はなく、凛としてそこにそびえ立っていた。その様子に何かを感じ、私は木に心の中で声をかけた。

『長生きしなよ』

その言葉に反応したのか、木は急にざわざわと葉を揺らし、答えてくれたかのようだった。

車に戻ると一通のメールが届いていた。

それは何てことのない友人からのメール。お花見の計画のメールだった。

メールを返し、その場を去る間際、ふと桜の木に目をやると、老夫婦と少年がもどってきていた。

すると、少年は一人別の方に走り去って行った。

その様子をみた老夫婦は笑顔で少年を見送り、また木を眺めていた。

しばらく私も眺めていた。

程なくして、老夫婦はまた木に言葉をかけて去ろうとしていた。
私も仕事に戻らなければと思い、車を出そうとした瞬間、、、

『ありがとう』

と、言葉が聞こえた。

優しい声だった。

木の方を見てみたら、老夫婦がこちらを向いて手を降っていた。

一つお辞儀をし、その場を去った。

車を泊めていた方角からは見えなかったが、その木に隠れて、一回り小さい木と、その間にはえはじめたばかりの木が植わっていた。


不思議な感じがした。

 

○●◎○●◎○●◎○●
【掟】


とある山奥の村
仙人と呼ばれている男の話。

貧弱な体つきに伸びきった白髪を一つに縛り、口にはナイアガラの滝のように綺麗に垂れ下がるこれまた白髪の髭。

仙人は山に住み、山と共に生きる。山の恵みに生かされ、山の掟に傷付き、山の主に感謝をする。


『主殿、今日も山の恵みを少しばかりいただきに参りました。』

山の主は沼地に住む、大きな甲羅を背負った亀だった。

主は眉毛にも見える白い触覚のようなものを生やし、髭にも見える緑の苔を顎に着けており、甲羅には、四季おりおりの草花を生やしていた。


手足も甲羅の如く固くはあるが、釣り針や絡まった糸などがいくつもついており、白く輝くそれは皮肉にも主が雲に乗っているように見え、主の主たる所以を助長しているかのようだった。


人語を操れるか否かは問題ではない。

主は黙ってその場を去る。
すると、仙人の手の中には数匹の魚と木の実が与えられる。


この光景を目の当たりにした私は、以来仙人の元で身の回りを世話をするはめになった。


仙人『…私は仙人ではない。ただの森の番人だ』


私『…しかし、主様は禅吉じぃさんを生かして…』

仙人は名を禅吉と言った。
自らを仙人と呼ばれる事を嫌い、私にも禅吉じぃさんと呼ぶように念を押された。


禅吉『…徳兵衛よ、お前にも主殿が見えるであろう?その意を受取り、決して軽んじてはいかんぞ。よいな。』


私は名を徳兵衛と言い、百性をしていた。

田畑を耕すのは嫌いではなかった。
だが、少しばかり飽きている節もあり、村の離れにある仙人の住む森に誰も釣り上げた事のない数メートルの魚がいると言う噂を聞き、そいつを釣りに来た時に主様を見てしまったのである。


(…なぜ私は主様が見えたのだろうか)


禅吉『腹もふくれた、徳兵衛…、今日は特別な日だ、もう一度主殿の所に行き、酒をいただこう。』

徳兵衛『はい。』


今日は特別な日。村では祭りが行われており、村の方角は篝火の灯りが絶える事はなかった。


主様の元へ行き、仙人が主様を探す。
私は主様に献上する薬草を持っていた。
主様は人間達が落としていく釣り針や糸を全て自らが受け止め、体に宿す。そうして森や沼を守って来た。
その傷を癒す薬草を作る。それが私の大きな仕事だった。


禅吉『主殿、今日はお祭りです。主殿も今日ばかりは体をやすめられよ。』

主様が現れる。

神様、仏様ではないので光ったりはしない。

主様はいつも静かに現れ、静かに去る。森や沼の秩序を汚さぬ為だとか、主様も元は普通の亀で、その性質は守っているだとか、色々説はあるが、本当の所はわからない。

主様は私が持つ薬をくわえて沼の奥へと入る。
しばらくすると一匹の猿が現れた。手にはどぶろくを持つ。
仙人の手に食物などが現れない時は決まってこの猿が運んでくる。仙人が言うには次の主様になる【運び屋】と呼ばれるものらしい。

禅吉『運び屋殿も一献いかがかな?』

運び屋はだまって盃を受取り一口飲みその場を去る。
仙人『では、いただいて行きます。』

私『感謝致します。』

仙人『徳兵衛や、クコの実を少し取って行こう。』

私『主様、いただいていきます。』

沼のそばになっている実を少し取り、小屋へと帰った。


小屋につくやいなや、仙人はクコの実を少しばかりどぶろくに混ぜる。すると不思議な事に酒は透明に澄み、少し光をおびたかのようになる。


その酒を仙人と私で飲み干して眠りにつく。


(…)

(……衛)

(徳兵衛、我等の時代は終りを向かえる。次からはお前が森の番人だ…)

主様のお顔が見え、声が聞こえた。そして目が覚めた。

(夢か…)

空が白くなりゆく姿を小屋の隙間から見えた気がして、仙人を起こそうとした。

しかし、仙人の姿はない。
夢の言葉を思い出した。

主様を探しに沼へ行った。

沼のほとりには、四季おりおりの草花が生えていた。

そこから、主様の甲羅を持った運び屋様が現れる。

 

(…私のさだめ)

 

 

元主様の甲羅を使い、運び屋様改め、新しい主様と酒を交した。

 

以後、村人達から私は仙人と呼ばれ、禅吉じぃさんは白髪が見事に黒くなり、私の元いた家で百性をしていた。


禅吉じぃさんを仙人と呼ぶ村人は一人もいなかった。
○●◎○●◎○●◎○●

【食欲】

『今朝食べた生卵かなぁ…いたたた…早くトイレ探さないと…』

普段と変わらぬ日常。
日課の卵かけご飯を食べて、出社する途中だった。

ただいつもと違ったのは、日課で寄ってるお店でいつも買っていた卵が売り切れていて、普段通らない道に自動販売機の卵が売っていたので、それを朝食に食べたと言うこと。

『でも、新鮮だったんだよなぁ〜…白身もこんもりしていたし…いたたた…』

一人で卵の文句を言いながらトイレを探した。

引っ越してきて半年になるが、家から会社までの道のりは何通りかある。

朝は決まって、駅までの道のりが一番短い通りを選ぶ。
ただ、この通りは自販機が一つあるだけでその外は何もない。けど、何もないぶん朝の空気は澄んでいて清々しい。
いつも壁の上で朝から陽なたぼっこを始めているネコの[しゃもキチ]にししゃもをあげて、唯一の自販機でコーヒーを買う。
飲みながらむかい、駅についたら、空き缶を駅のごみ箱に入れて、電車に乗り会社に行くのが日課だ。

帰りは買い物ついでが多いため、朝とは別の道の比較的にぎやかな商店街を通る。

そうこうしているうちに、いつも通る[自販機の道]や、[商店街]とは違う、[薄暗い道]で、トイレを見つけた。

『やっと見つけた!』
歓び勇んでトイレに駆け込もうとすると、トイレの前に一匹の犬がいた。
野良犬なのか、こちらを警戒しながらも、エサをくれと言わんばかりにしっぽを振っていた。

『…あー、もう仕方ないなぁ〜…ほらよ!』

と、お昼に食べようと思い、今朝作ってきた[おにぎり]を与えると、野良犬はしっぽを振って食べ始めた。
その様子を微笑ましく見ていたが、腹痛の第2波が襲い掛かり、トイレに駆け込んだ。

『…ふぅ〜』

無事、用をたしトイレでホッとしながら見上げると、トイレのドアになにやら番号がふってある。。。

『7番…』

なんて事ない、ただの番号だろう?と思い、トイレを流した後、トイレを出ようとした瞬間…

ドンドンドンドン!
けたたましく鳴り響くドアを叩く音。

『はいはい!今、出ますよ!』

「7番!早く出てこい!もう、起床の時間1分も過ぎてるぞ!」

『…はい、、、ん?起床?』

全く理解出来なかった。

疑問に思いながらもトイレのドアを開けると、そこには警棒を持った看守風の男が立っていた。

「7番!早くしないか!連帯責任だぞ!」

『…へ?ここはトイレじゃー…』

「気でも狂ったふりしても逃げられないぞ!この、第28107刑務所からはな!さぁ!朝の体操の時間だが、貴様が遅れたお陰で、7、8、9番は連帯責任で独房の掃除だ!」

『ちょっ…うわ!俺は何もやってない!離せ!離せよ!』

8番「よう!新入り!よろしくな!」

先ほど、俺のお陰で連帯責任を食らった8番が話し掛けて来た。

『…なんでこんなことに』
8「…くっくっく、本当だ!なんでこんなことになったんだろうなぁ〜!」

『あんたはなんで笑っていられるんだ?』

8「笑いたくもなるさ…つい数日前は俺も…」

9「そこまでニャ」

『ニャ?…あ!』

なんと、そこにいた9番は、毎朝ししゃもをあげていた[しゃもキチ]だったのだ。
『しゃもキチ!なんでこんなところに!』

9「ご主人様、こちらでははじめましてニャ。いつもおいしいししゃもをありがとうニャ!ご主人には感謝してるニャ!」

『あ!しゃべってる!』

9「…遅いニャ」

『…すまんニャ』

9「時に、ご主人!卵は好きかニャ?」

『おう!大好き!毎日食べてるニャ!』

9「…はぁ〜」

8「くっくっくっくっ…」
『へ?』

「7、8、9!終わりだ外へ出ろ!第28107刑務所所長が貴様らを指名だ![自販機の間]にて待つ!」

8、9「はい。ニャ。」

『ちょっ…今度はどこー!って…え?[自販機の間]?』

看守に言われ、しぶしぶついていった。
一体看守が何の要件だろうと疑問に思いながら、黙々と歩いた。
[自販機の間]と大きく書かれた部屋の前に到着すると、しゃもキチが小声で話し掛けてきた。

9「所長には正直に答えるニャ、嘘は絶対ばれるニャ。三歩歩いたら忘れるけど…」

「入るぞ!気を引きしめい!」

?「コーケコッコー!」

ドアを開けた瞬間だった、朝の清々しさを一層引き立てる、鶏の鳴き声。

『…これは』

そう、[自販機の間]に入ると見慣れた自販機が置いてあり、人がくるとセンサーで話し掛けるいつものやつだった。

?「まいどー!今日も1日頑張ってやー!」

『…ぷっ』

コミカルな音楽と、いつもの自販機の声に思わず今置かれている状況を忘れ、笑ってしまった。

8「…あ〜あ」

9「…」

?「こらー!7番何を笑っているか!」

『すいませーん!!………へ?』

事態が更に飲み込めなかった。
自販機の奥から、丸々とした鶏がでてきた。

鶏「これより、7番、8番、9番の裁判を始める」

『裁判…ちょっと!俺が何したってんだ!』

8「…卵」
9「…好きニャ?」

『えーーーーー!!』

鶏「うるさーい!コーケコッコー!さぁ、7番!貴様らが今朝食べたものを言ってみろ!」

『…卵…です』

鶏「8番!9番!」

8「フライドチキン」

9「ししゃもとヒヨコ…ニャ」

鶏「コーケコッコー!有罪!有罪!貴様等まとめて有罪!刑法1番とする!」

看守「はっ!7!8!9!刑が確定した来い!」

8、9「終わった…ニャ」
『どーなるのー!!』

9「所長の気が納まるまでただ働きニャ」

『…殺されるわけではないのね?』

8「…さぁな…くっくっく」
そして、看守に連れてこられたのは[薄暗い道]の間だった。

看守「入れ。貴様らは今日からここで卵を産んでもらう」

『産めるわけないだろー!!』

看守「…コケー!」

看守の声を聞いた途端に、急に眠気が襲って来た。
目が覚めると、ギュウギュウ詰めに詰め込まれた鶏達の中にいた。

『おーい!8番!しゃもキチー!』

8「…」

9「コケー!」

目の前には、一目でそれとわかることができない二人の姿があった。
認識できたのは、二人の足に取り付けられた番号だった。
あたりは薄暗く常に明け方のようだった。
まわりの鶏達をよく見るとみんな足に番号が取り付けられていた。
まさかと思い自分自身を確認しようとした…

『…鶏になってる』

頭の中では言葉を発しているが、それが周りには伝わっていない、おそらく先ほどのしゃもキチ同様、周りにはコケコッコとしか聞こえていないのだろう。

考えた、これは夢だ。すべて夢に違いない!明日になればきっとまたいつもの朝が始まる…

しかし、薄暗い室内は現在の時刻すら把握できない。
時折、人らしきものが眠そうな顔をして我らに餌をやりにくる。
8番も、しゃもキチも、自分も事態を受け入れ初めていた。

定期的に体内からくる衝動。腹痛にもにた激痛が走りそこで気を失い気が付くと腹のしたに卵がある。
人らしきものが餌をやりにくるので仕方なく食べに行くと、あたためていた卵はなくなっている。

その繰り返しでもう時間も自分の存在を忘れ始めていた。

もう、何ヵ月たっただろう…
会社は大丈夫だろうか、家賃払わなくては…
人だった頃の記憶を辿りながら辛うじて生きていた。
その時事件が起きた。

ドーーーン!!!!

奥の方の扉が開いた、何ヵ月かぶりの本物の光だ…

いつも餌をやりにくるものとは様子が違う、宇宙服のような格好のものが現れた。

餌をやりにくるものとの会話が聞こえた。

宇宙服の男「…近所の養鶏所……鳥イン…エ…ザ…検査…」

いつもの男「えー!!……すぐに……お願い……す!」

よく聞き取れなかったが、鳥インフルエンザの事だと悟った。

8番がつれていかれた。
検査結果によっては命はない…もはや人ではないが、命は惜しい。

扉が開いた方へと勘を頼りに行ってみた。
扉の近くには、90から99番の鶏がいたが、その中に9番…しゃもキチもいた。
どうやら、同じように身の危険を感じ扉に近づいたようだ。この頃には鶏の言葉を理解するようになり、簡単な会話はできた。

『しゃもキチ!お前も!』
9「ニャ!」
しかし、これからどうするかがわからない…無論鶏である我々の力では到底扉は開かない。

その時だ!
ドーーーン!
また扉が開いた!8番の検査結果がでたようだ。どうやら、この養鶏所にはインフルエンザは来てないようだった。
一安心したのもつかの間だった!

ワンワンワンワン!

隙間から野犬の群れがなだれこんできた!

こうなると、インフルエンザどころの騒ぎじゃない!それこそ食料にされかねない!

群れは全部で10匹!
次々に野犬にくわえられていく、鶏!

その内の数匹がこちらにきた!
逃げようにもギュウギュウ詰めの室内では逃げ場はなく、運悪く、自分、8番、しゃもキチがくわえられた。
『…もう終わった…もっと人生楽しみたかったなぁ…あー…今は鶏か…ははは』
諦めにも似た境地に追い込まれ、されるがまま野犬のリーダーの所へと連れていかれた。

ワンワン!

『…食うなら一思いに食え!』

ワン!ヘッヘッヘ!

『だらしなく舌なんか出しやがって…』

クーンクーン…ペロッ

『!!!!』

そう、そこにいた野犬のリーダーは、自分が薄暗い道のトイレに入る前におにぎりをあげた犬だった!
野犬にペロッと舐められ、ふと気を失い気が付くと、今度は犬になっていた。

犬「…ご主人!大丈夫ですかい!あっしはこの犬組を束かっておりやす、犬介と申しやす!いつぞやは世話になりやした!」

『…あー…まさかお前だとはねぇ…』

犬介「この養鶏所は、鶏、卵などを好んで食べているものが送り込まれている、施設です。」

『…やはり…どーしたら戻れる?お前もあの時戻ったんだろ?』

犬「へぃ!お察しの通りです…あっしの場合はちと特殊でしたがね…根本的な解決方法は…鶏組…第28107刑務所所長を…食べる事です」

『!?…そんな事!………しかしいつも人間がしてきた事か…』

犬「…」

8「…俺はやるぜ…もとより鶏肉は大好物だ!あばよ!」
『おい!ちょっとまて!…行ってしまったか…』

9「おいらはどちらでもいいニャ…もともと気ままな猫だったニャ…今さら犬になったからって不自由ニャわけでもニャいし」

犬「…ご主人の舎弟と思い助けましたが、8番は…駄目ですね。9番は面倒みやしょう!さぁ、ご主人はどうなさるんで?」

『食べようにも…手が無いからなぁ…人間がしてきた事とはいえ、一度は会話した鶏。気が引ける。しかし、そうも言ってられないな。生卵は好物だった。話し合いでどうにかなればいいけど』

犬「…ご主人は甘いですね。だがしかし、それがいい!分かりやした!ご一緒いたしやす!」

話が決まるとみな一斉に走りだした。
野を駆け、山を越え、海を渡り、たどり着いたあの場所。

しかし、たどり着いた時にはすでに遅かった。
所長はすでに食用に出されてしまったのだと門に張り紙がだされていた。
鶏界のプリンスと言えど人間の食欲には勝てなかったようだ。

『…まいったね』

犬「…犬のまま過ごしますか?」

『…こうなったら、なんでもいい、刑務所に乗り込むぞ!』

所内はもぬけの殻だった。
[自販機の間]の入り口に張り紙がしてあった。

【第28107刑務所〜鶏所〜は、都合により閉鎖させていただきます。】

途方にくれた。
みな言葉なくそこを後にした。
その時だった!

?「コーケコッコー!」

けたたましく鳴り響く鶏の声!

聞こえたほうを振り向くと、自販機があった。

懐かしくなり、自販機に近づく。
自販機に並べられている種類を見てみた。


[猫][犬][人]


『…まさかな〜』

 

まさかと思った。
これを飲めばあるいは!?
しかし、手持ちがない。
所内をくまなく駆け回る。
見つけた…百円玉2つ。

喜び勇んだ!急いで野良犬の群れに戻り、自販機と百円の話をした。

犬「…これで人間に戻れやすね!」

9「ご主人おたっしゃで!」

『うん、ありがとう!』
そして、自販機に向かう。

そこには8番がいた。

8「おい!それをよこせ!俺が人間に戻るんだ!」

8番に不意をつかれ、百円を奪われた。

ガシャン!

[人]とかかれた缶のボタンを押し、でてきたものを飲み始めた。

8「ははは!やっと戻れるニャー!!」

8「…ニャー?ウニャーーーーー!!」

どうやら、焦りすぎて間違えてしまったようである。自分は猫になった8をなだめ、今度は確実に[人]とかかれたものを買った。

それを、自慢の牙で割り皿にあける。
でてきたものの半分を飲み、残りを8番としゃもキチに預けその場を後にした。
門を出た所で綺麗な夕日を眺め、気を失った。
気が付くとあのトイレだった。トイレにはもう番号がない。

なんとも言えない気分でトイレを後にした。

家にもどり日時を確認すると、あの日からまる1日しかたっていなかった。

結局あの体験はトイレで見た夢だったんだろうか。
翌朝、いつものように卵かけご飯を食べて家を出た。
ししゃもを手に持ち自販機の道を通ったがしゃもキチはいなかった。

『しゃもキチ…』

いつものようにコーヒーを買おうと自販機に行くと、一人の女性が立っていた。

女性「右から2番目は鶏にゃ」


『…にゃ?…………!?』

 


☆おしまい☆

 

【うつしかがみ】

ふと見上げると桜の花の隙間から、うっすらと雲に隠れた月が見えた。
月は時折主張しながらも、雲に隠れて存在をぼやかす。

桜を見上げながらまた月を探す。
花吹雪の中にぼやけた月を見つけた。
しばらく眺めていると、桜吹雪が舞い上がり、何かきこえてくる。

サー…

はじめは木々を風が揺らす音。

ザワ…

どこかで誰が話すような声。
ピーポーピーポー…

時折聞こえる救急車のけたたましい音。

風がやみ、桜吹雪も落ち着く頃、頭の中がザワザワとする。

この季節になるといつもやってくる。アイツだ。

?「月をお探しかえ?」

私「…またか」

花吹雪と共に聞こえる騒音の中にある静けさにも似た声。
その声に頭の中で応える。

?「今年も桜の季節ですね」

私「毎年、毎年きれいに咲き誇るね〜」

声は少し浮ついたようなトーンで話しだす。

?「月もいいですが、やっぱり桜ですよね〜!」

私「桜を通して見える月もまたおつなもの」

?「あなた様はいつも月ばかり…こんな時くらい桜を見てくださいな?」

今度は困ったような声で私を説得にかかる。
毎年、桜吹雪と月が見えた時、この同じ場所で同じ声がする。
初めて聞こえた時は流石に肝を冷やしたが、聞こえる声の穏やかさもあり、流石に30年聞こえてくれば慣れもする。

?「あなた様とは、30年のやりとりになりますね」
私「そんなんなるかー、そりゃ歳もとるよなー」

?「わたくしにとってはとるにたらない期間ですが」
私「やっぱりあんた桜なのかい?」

?「うふふふふ」

いつもこうだ。
決まってはぐらかされる。
私「もう30年にもなるんだからいい加減教えてくれてもいいだろ?」

?「そうですね…そしたら条件をだしましょう」

私「ん?新しい展開だな!よし、どんな条件だ?」

?「わたくしが今から言う事をよくきいてくださいね」

私「あいよ」

月を眺めながら私は耳を澄ませた。
直接頭に話し掛けられてるんだから耳を澄ますも何もないんだろうけど、耳を澄ませた。

サー…

ザワー…

風が吹き、木々を揺らし桜吹雪はより一層の量をもってあたりを包む。

ぶわっ

舞い上がる桜吹雪、月をかくし当たり一面はそこだけ桜の花びらの海のようにすら感じる。

風がやみ、桜吹雪も落ち着きをとりもどし、緩やかに、一枚一枚、ふわりふわりと落ちてゆく。

緩やかにおちる一枚の花びらに注目しながら耳を澄ます。

注目していた花びらが落ち、空に目を見やると、月がでていた。
雲も晴れ、緩やかなる桜の花びらと枝葉からみえる月はまた格別だった。

木々の間から綺麗に見えた月は輝きを増していた。

桜は絶えず落ち続ける。
月は絶えず輝き続ける。

?「わたくしの正体わかったかしら?」

私「なんのこっちゃ?」

?「うふふふ」

私「…まーたはぐらかされたか」

?「はぐらかしてなんかいませんよ」

私「…ま、いっか」

そこから問い詰める気もおきず、持ってきていたグラスに酒を注ぐ。

私(少し酔ったかな)

グラスに注いだ酒に、月が写る。さぁ、酒ごと月を飲みこむぞ、と飲もうとした瞬間、月は落ちてきた花びらに隠された。

見上げた空には月が光る。
雲に隠れぼんやりと光る。
グラスには月をかくした花びらが見える。


?「お連れ様はまだいらっしゃらないのでしょうね」

私「ああ、月が沈んでからだな」

ブルーシートに横たわり、月を見ながら眠りについた。

?「30年も毎年花見の席とりだなんて、桜が好きなんですね」

私「半分以上はお祭り騒ぎの口実だがね」

?「では、秋口にお月見なんていかがでしょう?」

私「あんた実は……ふわ〜…眠いな。ま、いっか、おやすみ、また来年!」

?「うふふふ」

眠りにつくと決まって夢を見る。

このいつもの花見の場所に来て、あいつと話して寝ると見る夢。


男「今宵も良い月じゃのう〜」

女「私は舞落ちるいとおしい桜が好きですわ」

男「桜もいいのー!舞散る桜の先に見える月も綺麗じゃ!」

女「あなた様はいつも月ばかり」

男「なんでかのー月を見ていると落ち着くんじゃ」

女「そうですね〜」

2人は桜の木の下で桜と月を見ながらぼんやりとしていた。

男「そうじゃ!今日は…ほれ!」

そう言って男は女に湯飲みを渡す。

女「ん?」

女は不思議そうな顔で湯飲みを見つめる。男がこれを渡した意味はなんだろうなどとは考えない。ただただ、不思議そうに見つめる。
カチッ

トクトクトク

女は音のなる方を見つめると、男が自分の湯飲みに酒を注いでいた。
続けて女の湯飲みに酒を注ぐ。

トクトクトク

男「よし!飲もう!今日はみんな寝てるはずだ!」

女「はい〜」

女は言われるがまま飲み続け、いつの間にか寝てしまう。
すぐに目が覚める。
すぐに目が覚めた。
すぐに目が覚めたはずだった。

女の前にいた男の姿はない。そこまで寝込んだか?と辺りを見回してみても、まだ夜だった。

女の手元には湯飲みはある。
あの男は夢ではない。
そう思い女は辺りを再度見回す。

女「…はて」

そう言っては桜の木のまわりを回りはじめる。
いったい何周したであろう、桜はすっかり散ってしまっていた。
しかし夜は明けない。
女はふと気が付く。
姿形は似ているがいつも出会う男達が年老いていく事を。

それに気が付いた女は木の周りを回るのをやめた。

いつしか、現れる男に話しかけ、自分がなにものなのか知るまで問い続ける事に決めた。

女「私のするべき事…」


パチッ


決まってそこで目が覚める。
30年間ここに来る度に見る夢。
結局あの女がなにものなのかはわからない。
桜の精霊なのか、もしくは月の精霊なのか。。。

毎年毎年飽きもせず、自分が何者なのか探しながら私に話し掛けてくるアレはもしかしたら…

遠くから声が聞こえる。
私を呼ぶ声。

私「おー!みんな、待ってたよ!さて、はじめるか!」

桜の花びらは絶えずヒラヒラ舞っている。
満開の木々の隙間から差し込む光が花びらを乱反射して輝いていた。

笑一笑!広がる笑顔百景、破顔一笑

静かな街に笑顔の花が咲く。

カラフルな彩に包まれて、街の景色は一変、人々も破顔一笑

 

アイドル、いやももクロというジャンルを築きあげてきた彼女達が通る道には笑顔が溢れる。

 

 

 

 

 

春の一大事 2018 in 東近江

~笑顔のチカラ、つなげるオモイ~

 

 

 

 

 

昨年の富士見市からバトンを受け継いで開催された春の一大事。

割と軽い気持ちで応募して、チケットがとれたので姪と参加。

観光がてら友人に会う目的でライブには参加しないが妻も一緒に旅行がてら東近江市へ。

 

東近江市というライブ会場としては経験のない土地、昨年開催された富士見市からのバトンを最初に繋ぐ春の一大事としての今後を左右するであろう2回目、4人で最初の大箱という事など様々な事があり注目されているであろうライブでした。

 

ライブ会場としては経験はないものの、富士見市で経験した人達やももクロスタッフ陣営のアドバイスや手助け、そして何より東近江市のプロジェクトメンバーがアドバイスをうけとめて自身の街に負担がかからないように準備してきた事全てがバチッとハマって大きな混乱もなく開催できたのは素晴らしいと思った。

 

それをうけとめて、趣旨を理解したモノノフのみなさんの行動も東近江市からの感謝状という形で評価された。

 

普段よりよく言われているモノノフの評価。

それも一重に、ももクロちゃんの顔に泥を塗る事はしたくない、普段から意識高い系ヲタ(装備が一発でそれとわかる)というのもあり、自身の行動がももクロの評価に直結してしまうという事を理解した上で、ふとした時に1歩立ち止まって考えられる状況にあるというのがすごく重要なことなんだなぁと思った。

 

今回私は金曜の夜関東から車で途中岐阜に泊まって、翌日土曜ライブ、日曜は観光して帰宅という工程で遠征参加。

 

地方でライブをするということ、地域活性化もいう面でもももクロを誘致、モノノフの遠征はよかったのだと思う。

 

モノノフの皆様が、観光や地のものを食べるのが好きなのは、年代がバラけているって、結構要素だよなぁって思ってて、若い人達はアクティブな観光へ、年が上になるとゆっくり腰落ち着けて地のものを食べる(値段が高くても食べる)、親子連れも多いから家族旅行のような形になって宿泊、名所観光などなど、それと、ももクロの面々がライブだけパッと来るんじゃなくて、開催前から開催地とガッチリ入り、打ち合わせや、観光名所を事前訪問(すぐ聖地になる(笑)、そして前回はももかの出身地ということもありその住んでた近くのお菓子屋さん、今回はTwitterで頑張った(?)モノノフのいるもんじゃ焼き屋さんなどなど、ももクロが事前に訪問してなくてもなんとなく関連性のある聖地ということで人が訪れる理由ができる事、これは結構な強みですよね。

 

自分もだけど、ライブに参加してない妻ももともと御朱印はもらいに行こうとしていたので、日曜は太郎坊へ。そこでなかなかの階段を登ってる最中でも、参戦服を身にまとった人々が多数おり、私も普段着であーりんソロコンのハードロックTシャツとポシュレリュックだったので、お互い「あっ!」と破顔一笑。そしてご挨拶。

人によっては、階段まだまだありますから頑張ってくださいねー!って声掛けてくれたり。

すごい、いい雰囲気の中の観光でした。

お参りし、御朱印いただき一休みして次はももクロちゃんが行ったわけではないけれど、お寺さんの御朱印もーって、事で安土城跡にたつお寺さんへ。

そこでもカラフルな人達がいたので、聖地とか関係なく観光してお金落としてるからやっぱ東近江市だけでく、近隣地域にも活性化のお手伝いできてるよなぁと関心。

 

他のアイドルやバンドは知らないけれど、私が応援してる人達のまわりは結構積極的に(?)活性化してると思う。

 

ちなみに、ずっと応援してるYUKI様(元ジュディマリ)の遠征に行った時も観光したし、地のもの食べたりしましたよ。

 

 

と考えると応援する人によるのかなぁとも考えたけど、ここまで多くの人が観光やらなんやらするのもモノノフ特有なのかなぁと思ったり。

 

もちろん、日帰りで新幹線往復でライブだけみて帰る人もいると思う。それはそれでその街を知ることができるし、ジュースの1本でも買えば経済効果の一員にはなってると思うので、遠征に行こうかなと思える対象、でその地に降りたって今回だったら東近江市という場所を知ること、新幹線とかなら彦根シャトルバス拠点の、近江八幡などなど

今回のライブで知ったって人も少なからずいると思うので、それによって今回はライブだけ参加だけど、今度ゆっくり観光しようと

思ったらそれによる今後も繋がってくるんじゃないかな。

 

たねや(クラブハリエ)の本店が近江八幡なあるんだーって初めて知った人もいて、関東でもクラブハリエのバームクーヘンが売ってるところは多いのでそこでも買ってみようってなるライブに行ってない人もいるかもしれない。

今ならももクロとコラボのバームクーヘンは売ってるからそれで知って近江八幡に足を伸ばす人もいるかもしれない。

 

と、この春の一大事のすごさと重要性について長々とすみませんでした。

 

 

肝心のライブですが。。。

 

スタンディングで、花道横の柵より2、3人うしろに位置。

目の前に4人の天使が代わる代わる通ったり立ち止まったり…

本当、可愛すぎて直視できなかった…逆光だったので後光さしてるみたいで本当に天使だと思った。

ひとつ謝りたいのは、5mほどの場所にしおりんが立ち止まって歌っていたときに、私のまわりはサイリウムを黄色くしていたが、私はピンクのまま、20メートル先のあーりん見てた。

しおりん、ごめん、顔小さくて足長くてめちゃくちゃ可愛かったよ。でもおいらあーりん推しだから(

 

「近距離のしおりんより、それなりに近くのあーりん」

 

かなこちゃん推しの姪っ子に

「おいちゃんだけ横向いてたよ(笑)」って笑われたのがハイライト(

 

花道横は経験なかったから本当人生で1番近かったと思う。

真横が女性とこども限定のスタンディングだったので、こちらには一瞥もくれなかったあーりん様でしたが推せます(

 

4人ともニコニコ笑顔で手をなるべくみんなに降っていたけどね!

 

姪っ子も近かったねー!って大喜び!

あんた、子ども祭りでれにちゃんとハイタッチしたやん!

 

まぁそれはそれ(笑)

 

 

目の前に180cm超えのお兄さんがいたので、花道にメンバーくる以外はモニターでダンスなど確認。

大きい人も花道横で見たいよね、だからしゃーないんだがね。

 

Overtureのコールがバラっバラだったのは少し残念だったなぁ。

あれがバチッと揃ってて地響きのようなうねりをあげるのがすごいすきなので難しいとは思うけどここは揃えたいですね。。。

 

 

1曲目にチントンシャン予想してたが、決意のDNAで頭と心のもやもや吹っ飛ばされた!

4人とは思えないパワフルさ。

そして今回れにちゃんが歌の安定感絶好調だった!

 

東近江市の小学校の子供たちの合唱からの希望の向こうへが涙腺崩壊!

れにちゃんの綺麗な透き通った歌声がものすごいマッチしてて、こどもたちとの相性ばっちし!

 

その後の笑一笑でも、泣いてましたけど。

 

ライブが始まる前のジャズ演奏もよかったなぁ。暑くてダレてた気持ちが落ち着いた。

 

ももクロ 春の一大事 in 東近江
4/21メンバー
西村有香里(Tenor Sax)
田中洋一(Trumpet)
笹井真紀子(Piano)
大塚恵(Bass)
冨永ちひろ(Drums)

 

ベースの、お姉さんがセクシーだった(

 

ジャズ演奏チームがものすごいいい仕事を本編でもしてくれましたね。。。

 

そして、忘れてならないももクロちゃんにとって大事なビジネスパートナーさとし。

 

東京03の東近江コント笑った(笑)

姪っ子もケラケラ笑ってた(笑)

 

これからも是非懇意にしていただきたい。

 

黒い週末や、コノウタ、デコレーション、ピンキー、などなども聞けて大満足。

 

4人で大箱をやれるというじしんをつけるのにもうってつけな会場で、それを裏付けるのに重要な開催の大成功だったんじゃないかな。

 

 

泣くのは自分次第笑うのも自分次第さぁ、どうすんのか決めな

 

と言い聞かせるような、問うようなかなこちゃんの歌い出しから始まった1日目。

ふっと風が吹いたかと思わせるほどOvertureのもやもやを吹き飛ばしてくれた。

 

畳み掛けるかのように、BLASTで勝利のANTHEM。

私たちの答えは決まってる、ライバルは自分だと。

誰かの物差しで自分を測ってたんじゃロマンが足りないんだよ、そうなんだよ。

ここにいる我々も全力で4人のももクロを応援していく事、それを確信に変えるかのように声を絞り出して、BLAST!BLAST!BLAST!

 

もう、大丈夫かなみんなの、心の迷いを少しでもとばし、どこまででも行ける勇気を手にして、行く春、来る春。

 

決意を味方にしたら、逆境こそがチャンスだぜ!今をチャンスと捉えてマイナス要素をプラスにかえる!

それに必要な、六人の名前を全力でコールできるピンキージョーンズで泣いた。。。

 

 

アカリ照らせどこまでも

レイニー雨が降ったって

いつかいつかとどくのカナ、コの思いは

シオリ挟む夢のページ

シャイニーくモモカがやくよ

頑張るタフ仲間達

アヤカっていざ

 

ライブできくと必ずと言っていいほどないてる曲、今回は特に泣いた。。。

 

泣いてばかりじゃいられない、チャイマでテンションあげていくぞーーー!!!

 

そんで、新曲(?)であるGET!ZGO!(マー君入場曲)、勝手に君にとマー君シリーズ!(海の向こうでこの週末勝利したみたいですね)

 

ゴールデンヒストリーで泣きながらコールして、東近江コントで一休み(笑)

 

さとしの咳き込みで、まわりざわざわしたけど、始まらずにあれ?ってしてたらさとし→れにちゃんの咳き込みコンボからの黒い週末(笑)

 

かっけー曲つながります、デコレーション!!!

 

かっこよく決めて、東近江小学校の合唱。

 

一生懸命歌ってる姿と、サイリウムをふるモノノフに涙目。。。

その後、菩薩様登場!

綺麗な希望の向こう。。。涙腺崩壊。。。

 

そこからニッポン万歳で小学生のみなさんと楽しんだあと、コノウタ!

 

サボテンとリボンでかわいくきめて、コントラで爆発!

 

笑一笑で泣いて、チントンシャンで全力コール!

 

リンクリンク→青春賦でまた泣いて…

 

 

いい感じに日が暮れてきたところでジャズ演奏チーム再登場。

それが、桃色空のジャズアレンジ…それにあわせて歌ってて、最高の桃色空だった。

 

ここで、みんな思っただろうな。

ここに、彼女がいないのが少し悔しいと。

それを思わせないように4人の歌にしていくのにはもう少し時間がかかりそう。

でも、いまできる最高の演出、歌声の桃色空だったと思うよ俺はね。

 

アンコールは、吠えろからはじまり

 

オレンジノート→走れ→怪盗少女

 

の初期からの良曲で締め。

 

自分は、昨年の夏の大箱→1月の卒コン→東近江だったのもあり、久しぶりの大箱ライブであり、4人の最初の大箱だからものすごい楽しみにしてました。

その予想を超える出来栄え。

ドームに向けてのスタートとしてかなりよかった。

ダンス全部出来上がってないのか、花道よくつかって移動しながらみんなの顔みたかったのか、はたまた両方かわからないけれど、大箱だったからこその花道、近くに来てくれたら嬉しいし、ももクロの、ライブはわりとどこでも神席になり得るなと初めてライブ行った人も理解できるだろうし。

 

ここまでつくりあげるのも大変だったろうし。。。

 

毎回ベストライブ更新してくるももクロちゃんと、陣営。頭がさがりますね。

 

野外で地方というのもいかして、わざと外から無銭で微妙にモニター見える箇所つくったのかって思うようなやりかたや、それに対してまったく(自分が見た限り)文句いってるが人がいないモノノフ、無人駅に3万人!?とか煽られたけど大きな混乱もなく、みんなしっかりプロジェクトチームの準備したインフラ利用して、帰りのシャトルバス待ちでも騒ぎ起こらず静かに、いやライブの余韻に浸りながら感想を話していてみんな逆ににこやかだった!

 

そんなももクロをこれからも推せるし、陣営は信頼出来るし、モノノフのみんなも素晴らしかったですね。。。

 

 

これからも毎年どこかの街でカラフルな人達が街を賑やかにして、ももクロ、街、モノノフの評価を落とさないようにずっと、続いていくといいなぁ。。。

 

来年から開催する場所はプレッシャーになると思うけど、富士見市東近江市ももクロ陣営やももクロ本人達、そしてモノノフが味方です。決まったら抱え込まずにいい所はどんどん盗んで、新しく楽しそうな事はどんどんチャレンジしてほしいと思う。

 

地元の友人に区役所勤めいたかなぁ…探してみよう。