始まりは突然に終わりは徐々に
☆解散ライブ☆
いつも決まって始まりと終わりは来ます。
自分が望んでいなくても。
毎年3月8日になると思い出す。
初めてで、最後の…JUDYANDMARYのライブ。
当たったのは解散ライブin東京ドームの最終日。
季節外れの雪が舞い、「今日はある意味YUKI祭だ!」とボーカルのYUKIが言ったとか言わないとか。
本当に、今日で解散するの?っていうくらいパワフルで、キュートで、そして楽しくて。
自分が初めてのJAMライブというのもあり、楽しさしか感じなかった。。。
☆去る3月☆
だがしかし、当時無茶苦茶好きだった「風に吹かれて」と、後にしおりんがフォーク村で歌うことになる「小さな頃から」のコンボを聴いてあ、解散するんだった…
と、一緒にいった友人に目を背けて泣いたのを思い出した。
『変わってゆくあたしも
変わってく景色も
イタズラに時をすべって
もし生まれ変わって違う私でも
永遠に銀河の風に吹かれて』
解散してなくなるJUDYANDMARYも、今みている四人揃ってのライブも時間と共にみれなくなって、ソロでそれぞれ活動していくなかでも永遠にみんな同じ星のなかで生きていく。
彼ら、彼女らの性格上再結成は恐らくしないだろう。
そんな解散の雰囲気に飲み込まれそうになりながら、それでも今この時を全力で楽しまなくては!と次々とくる大好きな曲達を楽しむのでした。
そして、ラストのJUDYANDMARYを代表する曲Over Driveおそらくきていた9割くらい(付き添いとかそこまでファンじゃないけど友達につれられてとかの人とかで1割?)の人は最後はオーバードライブだよな。きっと。
そんな予想というか、希望というか、必然的なものがあり、楽しさしかなかったライブに終わりが来るのかと、会場中のみんなの心臓の音がきこえてきそうなほんと、コンマ何秒かの静寂、間、空気、全てを吹き飛ばすTAKUYAのギター、印象的な前奏は始まりと終わりをつげる。時折悲鳴のような声がすすり泣く女性が、声をからした男性の声が、全てはJUDYANDMARYに対してありがとう!という声援だった。
青春を共にし、曲に支えられ、励まされ生きてきた人達の叫びである。
全てを包み込むYUKIの声
「オーバードラーイブ!!!」
歌い上げる毎にうねりをあげていく叫びは、盛上りを最高潮に、徐々に訪れる曲の終わりとともにくる解散。
『いとしい日々も
恋も、優しい歌も
泡のように消えてくけど
ああ、今は痛みと引き換えに
歌う風のように』
最後が近づいてくる
泡のように消える歌は数あるかもしれないが、今この時をこの場所できいた歌を、JUDYANDMARYが歌った歌を廃れさせないように誓おうと心に決めた人とは私だけではないはず。
『走る雲の影を飛び越えるわ
夏の日差し追いかけて
ああ、夢はいつまでもさめない
歌う風のように』
そう、夢はいつまでもさめない。
覚めたくない。
気がついたら両拳を突き上げて、ありがとうと言いながら泣いていた。
YUKIが、最後の声を
TAKUYAがギターを
恩ちゃんがベースを
公太さんがドラムを
かきならす。
YUKIが『いくよ、せーの!』と言ってジャンプしたら終わる。
それはみんなわかっていた。
いつもそうだった。
名残惜しそうにYUKIが中央で楽器をかきならす3人を眺め、客席を、広いドームの隅々を見渡し、再度3人を見つめ一呼吸
いくよ、せーの!